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健康コラム

くも膜下出血から奇跡の生還を果たし、リハビリを続けながら執筆活動を行うコラムニスト・神足裕司が日常をつづっていきます。

再度入院


ボクはまたまた検査のために入院している。2016年夏に大腸がんがたまたま見つかって手術をした。それから3ヶ月ごとに検診を続けてきたがちょうど1年目の検診でひっかかった。

「ああ、またか・・・」なんか病気慣れというか落ち込む暇も無くまた病気の一連のレールに乗ってしまった。「どうします?内視鏡検査になりますけど」そう言われすぐに「入院でお願いします」と家人は答えていた。

普通の人なら朝2リットルの下剤を飲んで日帰りの検査でできるのだろうが、とにかくボクには前歴がある。癌を発見されたそのとき、逆流性食道炎と病名までついて吐きまくり下剤は飲めないし、下から浣腸攻めにしても腸はなかなかきれいにならず検査ができるまでに1週間かかってしまったのだ。だから、今回もその検査は覚悟して入院で行なうことにした。

入院した日の晩から下剤を飲みはじめる。「ゴクゴクゴクッ」順調である。見守りに仕事帰りの娘がつく。しばらくすると結局吐いてしまう。「もうこれ以上はだめですね」そう看護師さんにいわれその晩は終了となった。少しは飲んだ下剤の効果があるかもしれないと期待したが一向に便は出ない。朝から絶食は続き下剤を飲むがまた吐いてしまう。「薬に切り替えましょう」そういって点滴になった。はじめからそういうわけにはいかないんだろうか?おなかがグルグルしはじめたのはそれから3時間ぐらいたってから。それでもまだ駄目らしく今度はお尻から洗浄する方式。看護師さん3人がかりだ。何回も防水シーツを変えて挑む。

こちらは自分の身体だけどなんだかマグロにでもなった気分だ。じゃ~~~っと洗われ右にぐるり左にぐるり。「神足さんごめんなさいね、つらいですよね」と自分のからだでそれはちょっとつらいはずなんだけど、客観的に観察してルポしている自分もいる。当たり前だけど看護師さんたちはプロフェッショナルで「もうちょっとかなあ」なんてみえない腸のなかを洗浄して出てきている水分の色かなんかで見極めているようだ。

いつも入院すると看護師さんには感動してしまう。医師との接点の10倍ぐらいは看護師さんの世話になるからだ。医師の指示の元とはいえ、看護師さんや助手さんの力なしでは入院生活はなりたたない。結局、もう夕方も遅くなってからようやくきれいになった腸で検査ができた。さて、結果はどうなんだろうか。検査が終わったらおいしいものを食べにいこう。

まだ、そういう気力があるのだから大丈夫だと思う。


著者紹介

神足裕司(こうたり ゆうじ)

1957年8月10日、広島県広島市生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業。学生時代からライター活動を始め、1984年、渡辺和博との共著『金魂巻(キンコンカン)』がベストセラーに。コラムニストとして『恨ミシュラン』(週刊朝日)や『これは事件だ!』(週刊SPA!)などの人気連載を抱えながらテレビ、ラジオ、CM、映画など幅広い分野で活躍。2011年9月、重度くも膜下出血に倒れ、奇跡的に一命をとりとめる。現在、リハビリを続けながら執筆活動を再開。復帰後の著書に『一度、死んでみましたが』(集英社)、『父と息子の大闘病日記』(息子・祐太郎さんとの共著/扶桑社)、『生きていく食事 神足裕司は甘いで目覚めた』(妻・明子さんとの共著/主婦の友社)がある。 朝日新聞月曜朝刊「コータリンは要介護5」連載中。

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