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健康コラム

くも膜下出血から奇跡の生還を果たし、リハビリを続けながら執筆活動を行うコラムニスト・神足裕司が日常をつづっていきます。

オリンピック


オリンピックの番組に釘づけである。20歳前後の人々を中心に世界一が決まっていく。

ボクもその年齢ぐらいにオリンピックを目指していた。来る日も来る日もプールで泳いでいた。

なので、大人の事情で賛否両論のオリンピックだとしても、そこに立っている選手にはちょっと感情移入してしまう。毎日自分に課している目標、その日の目標、1週間の目標。次のオリンピックまでの目標。自分の限界を超えてもそれはやる。そこが天井だと誰しもが思っていてもさらに超えられることを知っているからそれを目指して頑張る。

いまの彼らや彼女らとダブって涙が出る。

その大会までの道のりは長い。オリンピックの場合4年の月日をかけてそこに到達するために頑張る。それが一瞬の本番で結果が出てしまう。たとえ自然が味方をしてくれなくてもその場に立つ。それもこれも実力のうち。そう評価される。高梨沙羅さんが「精神力の源は?」と聞かれ常に「あせらず、あわてず、あきらめず」と言っていた。その精神力たるや世界有数だろう。

メダルを期待され挑む。彼女の小さな身体のどこにその魂のかたまりがあるんだろうか?見ているボクがぶるぶる身震いしてしまうほどのなにかが彼女の身体の中にある。それがあの一瞬で飛び出る。見ているボクたちにだって感動が伝わってくるのは当たり前だ。もちろん高梨選手だけではない。たとえメダルに届かなくたって世界で10位だったり6位だったり世界の中で戦っている選手ばかりだ。そこにいるだけでものすごいことだ。

羽生結弦選手が金メダルをとった。怪我で心配されていたが完璧な演技だった。彼が言った。「弱い自分がいたからこそ強くなれる」。怪我は大変なことだったかもしれないがそこからさらに違うものを見つけ強くなれるチャンスだと。それを聞いて
「いまのボクはチャンスでしかないな」
そう思った。


著者紹介

神足裕司(こうたり ゆうじ)

1957年8月10日、広島県広島市生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業。学生時代からライター活動を始め、1984年、渡辺和博との共著『金魂巻(キンコンカン)』がベストセラーに。コラムニストとして『恨ミシュラン』(週刊朝日)や『これは事件だ!』(週刊SPA!)などの人気連載を抱えながらテレビ、ラジオ、CM、映画など幅広い分野で活躍。2011年9月、重度くも膜下出血に倒れ、奇跡的に一命をとりとめる。現在、リハビリを続けながら執筆活動を再開。復帰後の著書に『一度、死んでみましたが』(集英社)、『父と息子の大闘病日記』(息子・祐太郎さんとの共著/扶桑社)、『生きていく食事 神足裕司は甘いで目覚めた』(妻・明子さんとの共著/主婦の友社)がある。 朝日新聞月曜朝刊「コータリンは要介護5」連載中。

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