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こころとからだ

たかが肩こり されど肩こり


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放送日

放送:2016年7月20日(水)
ゲスト:マツダ病院 奥平信義 院長
パーソナリティ:おだしずえ、井筒智彦


RCCラジオでは、隔週で水曜日「スイヨーWATCH! おひるーなクリニック」として、健康や医療に関することを専門の先生にお伺いします。
今回のテーマは、「たかが肩こり されど肩こり」。サンフレッチェ広島のチームドクターをお勤めでもある、マツダ病院 奥平信義 院長先生にお話をうかがいます。


今回のポイント

  1. どうして肩こりが起こるのか?
  2. 肩こりから来る頭痛やめまいはなぜ起こる?
  3. 肩こりの解消法は?

放送内容

肩こりは、日本人特有のもの?

「肩こり」は男性では腰痛についで2番目に多く、女性では最も多い症状で、国民的な症状と言えます。「肩こり」は首筋、首の付け根から、肩または背中にかけてこわばった感じや不快感、コリ感、重苦しさや痛みにいたる症候の総称をいいます。
この「肩こり」と言う表現は日本独特のもので、欧米ではありません。日本人は「肩」をすごく意識する民族で、「肩を落とす」「肩身が狭い」「肩にかかる」など、どちらかと言うとネガティブなマイナスイメージの強いものが多いようです。
 初めて日本で「肩こり」が広まったのは、1910年に夏目漱石が書いた「門」という作品がきっかけのようです。「門」と言う作品の中に「指で圧してみると、頸と肩の継ぎ目の少し背中へ寄った局部が、石のように凝っていた」と言う表現があります。この表現が「肩こり」の発祥のきっかけと言われています。

どうして「肩こり」が起こるの?

人間は二足歩行をするために、もともと首や腰に負担がかかりやすい体をしています。首から肩にかけての筋肉が姿勢を保つために緊張し、血行が悪くなって重く感じるのが「肩こり」です。
「肩こり」に関係する筋肉はいろいろありますが、首の後ろから肩、背中にかけて張っている「僧帽筋」という幅広い筋肉がその中心となります。
日本人の成人の頭の重さは、平均5~6kgとボーリングの球くらいの重さがあり、欧米人よりやや重いとされています。この頭の重さを身体の中心で支えているので、姿勢のいい人は首や肩周囲の筋肉に負担がかかりにくくなり、「肩こり」が起きないという事になります。しかし、猫背で前かがみのような悪い姿勢になると、頭は自然と前に出ます。そうすると頭を支えている筋肉の負担が強くなり、首や肩の筋肉が疲労し、硬直します。硬直すると筋肉内を走っている血管を圧迫して血液の循環が悪くなり、筋肉疲労がたまります。筋肉疲労がたまるとますます筋肉が硬くなり、コリ、張り、重だるいなどの「肩こり」の症状を引き起こします。

しずえ
姿勢が一番大事なんですね。
ドクター
その通りです。

「肩こり」がひどくなったら、頭痛やめまいが起こるという話を聞きます。どうして頭痛やめまいが起きるの?

肩のまわりの筋肉がこると、頭周辺の筋肉もこり、頭重感つまり緊張性頭痛を感じるようになります。この頭重感が、フラフラ、グラグラといった動揺性のめまいや、フワフワと雲の上を歩いているような浮動性めまいの原因となります。
ただし、吐き気、ろれつが回らない、手足の感覚がおかしい、力が入りにくいとか激しい頭痛があるなどの症状を伴うようでしたら脳疾患を、耳鳴や難聴があるようでしたら耳鼻科的な疾患を疑う必要があります。これらの病気に該当しないのであれば、ストレッチなどのセルフケアで解消することが出来ます。

「肩こり」の解消法は?

一般的な肩こりには、いろいろな原因が重なって起きる症状です。つまり、

  • 肩や背中、首の筋肉の緊張をほぐす。
  • 目の疲れをとる。
  • 精神的な負担を和らげる。

といった各々に対応した解消法が必要です。

肩こりに有効なストレッチ体操
  1. まず筋弛緩法といって、筋肉の緊張と弛緩を繰り返すことによって全身をリラックスさせる方法です。立った位置で両腕をブラリと垂らしたまま、両肩を70~80%の力で、ギュッと5~8秒間持ち上げます。いわゆる肩をすぼめる運動です。それから力を抜いてストンと肩を落とします。10秒ほど脱力します。ここが大切です。これを5回繰り返します。
  2. 次は肩甲骨を動かして周囲の筋肉をほぐします。息を吸いながら70~80%の力で肘を後ろへ引き、左右の肩甲骨を近づけます。3~5秒キープしてください。次に息を吐きながら両腕を前にだし、左右の肩甲骨を離すようにします。この時前に出した腕は、親指を下にして手の甲をくっつけます。3~5秒キープし、5回繰り返します。
余談ですがマエケン体操

肩甲骨を意識して動かす体操で、「肩こり」に有効です。また、ピッチャーが球を投げる時に必要な腕や肘の動きを体に覚えこませるという意味もあり、野球少年にお勧めだと達川さんも言われています。

ドクター
目の疲労やストレスも肩こりの原因になりますので、気をつけましょう。

「肩こり」だと思っていたら「実は重大な病気だった」。そんな気をつけるべき病気があるのでしょうか?

まず考えなければいけないのは、重大とは言えないかもしれませんが、整形外科の疾患、特に頸椎疾患五十肩のようなものでしょう。
いずれの疾患も「肩こり」だけでなく、首や肩、背中にかけての痛みや上肢のしびれ、筋力低下、運動障害など様々な症状を伴います。
肩こりに、異常なほどの頭痛や吐き気、手足のしびれ、脱力感があるようなら脳外科へ。
更年期障害により肩こりやめまい、動悸息切れなどの症状は婦人科へ。
そして最も重大な病気には心筋梗塞があり、この肩こりには特徴があります。ある日突然、今まで感じたことのないような左肩だけに「こり」を感じるといった症状を自覚した数時間から数日の間に発作を起こされる方が多くいます。
慢性的な「肩こり」を感じている方には、異常を感じにくい場合もあるかもしれませんが、「左肩こり」だけをするという場合は注意が必要です。マッサージをしても「肩こり」が改善されない、日毎、時間毎に「肩こり」がひどくなるなど、今までと違う「肩こり」を左肩に感じるという場合は疑ってみる必要があります。

しずえ
大変興味深いお話ありがとうございます。サンフレッチェのチームドクターでもある奥平先生、これからもよろしくお願いします。

 

まとめ

  1. 肩こりの予防は、正しい姿勢。
  2. ストレッチやマッサージで、筋肉の緊張を和らげると良い。
  3. 頭痛、めまい、吐き気、左のみの肩こりなど、通常の肩こりと違うと思う時は、病院に行く。

関連タグ:ラジオ おひるーな 健康管理 肩こり 整形外科 奥平先生 

ドクターデータ

奥平信義(おくひらのぶよし) 医師

マツダ病院 院長。 専門は整形外科で、「サンフレッチェ広島」のチームドクターを務める。
奇数月第3水曜日の「おひるーなクリニック」担当ドクター。

施設名マツダ病院
住所広島県安芸郡府中町青崎南2-15
電話082-565-5000(代表24時間対応)
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