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はしか、風しん、みずぼうそう…ワクチンって何?


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放送日

放送:2017年1月4日(水)
ゲスト:向洋こどもクリニック
 梶梅 輝之 院長
パーソナリティ:おだしずえ、井筒智彦


RCCラジオでは、隔週で水曜日「スイヨーWATCH! おひるーなクリニック」として、健康や医療に関することを専門の先生にお伺いします。
今回のテーマは、「ワクチン」。向洋こどもクリニック 梶梅 輝之 院長先生にお話を伺いました。


今回のポイント

  1. ワクチンって何?
  2. ワクチンを打つと病気にかからないの?
  3. いつワクチンを接種するといいの?

ワクチンとは何か、基本的なところから教えてください。

本来持っている免疫を利用し、あらかじめ様々な感染症に対する免疫力を作らせておく製剤をワクチンといいます。
感染症の原因となるウイルス、細菌、又は細菌の産生する毒素の力を弱めて作られた予防接種液を接種し、その病気に対する抵抗力(免疫)をつくることを予防接種といいます。
ワクチンは「感染症にかからないために接種する」という点で、疾病を治療するために投与される医薬品とは性格が異なります。
健康な人への接種が基本となります。

ワクチンが初めて生み出されたのは、たしか「天然痘」のワクチン・・・ですよね?

免疫学の歴史は200年以上前の1798年5月14日、人類が最も恐れていた天然痘(致死率は20-50%と高く、人類は何度も大流行を経験している)に対し、エドワード・ジェンナーが天然痘ワクチンを生み出したのが始まりです。

牛痘にかかった人間は、その後天然痘にかからないという言い伝えがありました。
ジェンナーはジェームズ・フィップスという8歳の少年に牛痘を接種しました。(よその子で実験したんですね!)
6週間後にジェンナーは少年に天然痘を接種しましたが少年は天然痘にはかからず、牛痘による天然痘予防法が成功しました。

しずえ
現代でそんな人体実験みたいなことをしたら、大問題ですよね!
ドクター
現代では到底許されない実験ですが、その後に多くの人類を救っているので、英雄になっています

ワクチンで予防できる感染症、現代ではとこまで進歩しているのでしょう?

ワクチンで予防できる感染症
  • ロタウイルス胃腸炎
  • 細菌性骨髄炎(ヒブ[インフルエンザ菌b型]、肺炎球菌)
  • ジフテリア
  • 百日咳
  • 破傷風
  • 結核
  • ポリオ
  • 麻しん
  • 風疹
  • おたふくかぜ
  • 水疱瘡
  • 日本脳炎
  • B型肝炎
  • インフルエンザ
ワクチンで予防できない感染症
  • 突発性発疹
  • 伝染性紅斑(りんご病)
  • 手足口病
  • ヘルパンギーナ
  • とびひ
  • ノロウイルス胃腸炎
  • マイコプラズマ
  • 溶連菌感染症
  • など

小児科ということでお聞きします。1歳以内に接種できるワクチンはどういったものがありますか?

生後1年以内に接種できるワクチン
  • ロタウイルス(ロタウイルス胃腸炎)
  • インフルエンザ菌B型(ヒブ)(骨髄炎、菌血症など)
  • 小児用肺炎球菌(髄膜炎、菌血症、肺炎など)
  • 4種混合(DPT-IPV)(百日咳、ジフテリア、破傷風、ポリオ)
  • BCG(結核)
  • B型肝炎(HBV)(B型肝炎)
  • インフルエンザ(インフルエンザ)

接種する時期について、適切な時期などを教えてください。

病気に罹患する前に接種することが基本です。定期接種は生後2か月から接種できます。
産まれてすぐは、お母さんの胎盤や母乳を通じて病気に対する抵抗力を持っています。しかし、生後数ヶ月の間になくなります。生後6か月から病気に罹りやすくなります。

例えば、「百日せき」は子どもがかかりやすく、かかると症状が重くなりやすいんです。特に小さな赤ちゃんがかかると重症化してしまいます。生後3か月になったら、「四種混合」をできるだけ早く受けましょう。

一般的によく聞く予防接種について教えてください。まず、はしかと風しんについてお願いします。

麻しん(はしか)
  • 麻疹に感染した人の咳やくしゃみなどでウイルスが飛び散り、飛沫感染する
  • 伝染力が極めて強い
  • 発熱、咳、鼻汁、目やに、発疹を引き起こす
  • 合併症に肺炎、中耳炎、脳炎、亜急性硬化性全脳炎という遅発性の脳炎などがある
  • 麻疹患者の1,000人に1人程度の割合で死亡
風しん(三日はしか)
  • 風疹に感染した人の咳やくしゃみなどでウイルスが飛び散り、飛沫感染する
  • 予後(病気がおさまってから)は一般に良好であるが、血小板減少性紫斑病が3,000人に1人、脳炎が6,000人に1人にみられる
  • 免疫のない女性が妊娠初期に風しんに罹患すると、胎児に感染して、出生児に先天性風疹症候群という障害を引き起こすことがある
  • 先天性風疹症候群の三大症状は赤ちゃんの先天性心疾患、難聴、白内障である
「麻しん・風しん混合ワクチン」
  • 接種対象は、第1期:生後12~24か月未満で1回接種、第2期:小学校就学前1年間に1回接種の計2回の接種
  • ワクチンの効果は非常に高く、ワクチン接種により95%以上が免疫を獲得できる

一般的によく聞く予防接種、みずぼうそうについてお願いします。

水痘(みずぼうそう)
  • 水痘ウイルスの感染によって起こる急性感染症で、全身に小さい水疱(みずぶくれ)が出現
  • 主に空気感染
  • 水痘ウイルスは回復後も長く体内に持続感染し、免疫機能が低下すると帯状疱疹となって出現する
  • 脳炎や肺炎などの合併症や死亡することもある
  • 抗がん剤や、大量のステロイドを使用している患者では、免疫機能が低下しているため重篤化しやすい
「水痘ワクチン」
  • 2014年10月から、1歳以上3歳未満の小児に定期接種化された(無料)
  • 日本小児科学会では、2回接種を推奨いて、1回目の接種から3~6ヵ月後に2回目を接種
  • 1回接種での有効性は60~70%、2回接種すると、有効率が95%になる

最後に、よく聞く予防接種、おたふくかぜについてお願いします。

流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)
  • ムンプスウイルスによる全身性感染症
  • 耳の下、頬の後ろ側などの腫れを特徴とする
  • 高熱を伴うことも多く、髄膜炎の合併症が有名
  • 1000人に1人程度は難聴になるが、ほとんどの難聴は片側だけで気付かれないことも多い
  • 難聴の治療はなく、避ける手段はワクチンだけ
  • 成人男性が発症すると睾丸炎をおこすことがあり、男性不妊症の原因になる
おたふくかぜワクチン
  • 1歳以上が接種対象だが、自治体によって自己負担かどうかが違う
  • 広島市は有料、海田町は数年前から無料、府中町は2016年4月から1回分が無料化
  • 日本小児科学会では2回接種を推奨していて1回目の接種から3~5年後に2回目を接種
  • 1回では70%、2回接種では80~95%の有効率

あと、ワクチンということで教えてください。インフルエンザ予防接種は効果はあるのでしょうか?

他のワクチンと違って、インフルエンザ予防接種は有効率が低いんです。
その原因の一つに、インフルエンザはたびたび変異することが挙げられます。

予防接種をすれば、インフルエンザに感染しにくくなりますが、感染の可能性がないということではありません。インフルエンザ予防接種を受けていても、感染したという話はよく聞きます。しかし、死亡率は大幅に抑えられます。

まとめ

  1. 病原体に対する免疫をつけるには、病気にかかるか、ワクチンを接種するかしかない。
  2. 本物の病気にかかるより弱毒化されたワクチンの方が危険が少ないので、病気にかかる前に予防接種するのが望ましい

関連タグ:ワクチン ラジオ 子供の病気 はしか 風しん 小児科 梶梅先生 

ドクターデータ

梶梅 輝之(かじうめ てるゆき) 医師

向洋こどもクリニック 院長
おひるーなクリニック奇数月第1水曜日

施設名向洋こどもクリニック
住所安芸郡府中町青崎中24番26号 クリニックモール向洋4F
電話082-287-3266
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