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ビタミンと心身の健康(2)~具体的なビタミンの効用


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放送日

放送:2017年10月4日(水)
ゲスト:心療内科クリニック リュミエール 片山真一医師
パーソナリティ:おだしずえ、井筒智彦

今日は「ビタミンと心身の健康」~具体的なビタミンの効用~です。
今日は、心療内科クリニック リュミエール 片山真一院長にお話しを伺います。

今回のポイント

  1. 具体的に、ビタミンが不足するとどうなるの?
  2. ビタミンは摂りすぎるということはないってホント?
  3. サプリメントで摂っても大丈夫?

まずビタミンについて、前回のおさらいをお願いします。

ビタミンとは、天然食品中に微量存在する一群の有機物質で、脂質、糖質、タンパク質、無機質とともに五大栄養素に含まれています。正常な物質代謝に必須であり、摂取食物中にこれが欠乏すると欠乏症がおこります。
ビタミンの多くは生体内において補酵素などとして機能し、微量で生体内の物質代謝を支配ないしは調節する働きをしますが、それ自体はエネルギー源や生体構成成分とはならず、生体内では合成されない、あるいは、必要量を合成できないため、食事などによって外界から摂取しなければなりません。
例えば、ビタミンCを人間は体内で作ることはできないので、人間にとってはビタミンとなります。ところが、実は、ビタミンCを作ることができない哺乳類は、ヒトやゴリラなどの霊長類とモルモットくらいで、多くの動物でブドウ糖を利用して肝臓で作ることができます。そのため、ビタミンCは多くの動物ではビタミンには当たらないことになります。

ビタミンが不足すると、心身にどのような影響が出るのですか?

ビタミン欠乏症は長いあいだ人類を苦しめてきました。代表的な欠乏症としてAは夜盲症、B1は脚気、B2は口角炎、B6は皮膚炎・神経炎、B12は悪性貧血、葉酸は巨赤芽球性貧血、Cは壊血病、Dはくる病、Eは溶血性貧血、Kは血液凝固障害などビタミン不足による身体症状はよく知られていますが、ビタミン不足により精神的な症状も見られます。

ビタミンの精神面への役割は?

ビタミンB6:脳内神経伝達物質であるセロトニン、ドーパミンやGABAを作るための補酵素的な役割を果たします。
ビタミンB6が不足すると、うつ症状、意欲の低下、興奮しやすくなる、不眠などが現れる可能性が高くなります。過換気症候群の患者さんの血中のビタミンB6の濃度が低かったとの報告もあります。発達障害や月経前症候群のイライラにもビタミンB6は有効といわれています。
☆ビタミンB6を多量に含む食物・・・にんにく・まぐろ・かつお・豚/牛/鶏のレバーなど

ビタミンB群:B6、B12、葉酸などのビタミンB群は相互に作用しながら、必須アミノ酸のメチオニンの中間代謝物質、ホモシステインを分解代謝するのに必要です。
ホモシステイン自体は有用な物質ですが、ビタミンB群が不足すると、高ホモシステイン血症となり、動脈硬化、脳梗塞のほか、認知症、うつの原因になることが知られています。うつ病の患者さんで葉酸の血中濃度が低いケースもあります。
☆葉酸を多量に含む食物・・・レバー・うなぎ・緑黄色野菜・海苔・抹茶など
☆ビタミンB12を多量に含む食物・・・しじみ・赤貝・あさり・すじこ・牛のレバー・海苔など

ビタミンC:水溶性還元剤としての抗酸化作用や免疫力を高める作用を始め、コラーゲンの生成・維持、抗アレルギー作用、過剰なコレステロールの排泄作用などビタミンCの果たす役割は数知れません。精神的な面での役割でいうと、腎臓の上にある副腎から出る抗ストレスホルモンのコルチゾール、DHEAのバランス調整に使われています。実際、副腎でのビタミンCの濃度は血中濃度の150倍もあり、人体の中で最も多くのビタミンCを必要としているといわれています。
ビタミンCが不足するとストレスに弱くなり、不安、倦怠感、うつ状態を招きやすくなります。
☆ビタミンCを多量に含む食物・・・ピーマン、アセロラジュース、ゆずの皮、芽キャベツ、レモンなど

ちなみに、ストレスとビタミンCの摂取量に関係についてこのような報告があります。ラットが一日に合成するビタミンCの量を、体重60kgの成人に換算すると2g程度で、さらにストレスを与えるとその量は数倍になったといいます。ゴリラ(体重160㎏)は、新鮮な植物を主に摂取しており、量的には一日に約4.5グラムのビタミンCを摂っています。これも人間相当にすると2g程度になります。ビタミンCの一日の所要量は2000年4月から100mgと改定されましたが、人間がもし自前でビタミンCをつくるとしたら、その一日量は2グラム~数十グラムなのかもしれません。

以前、腸内環境と精神的な安定に関係があるとお聞きしましたが、ビタミンは腸内環境を整えるために役立ちますか?

昨年8月もお話させていただいたように腸内環境と精神的な安定は関係が深いことが知られています。腸の中にはたくさんの腸内細菌(腸内フローラ)があり、これらが作り出す酵素がトリプトファンの吸収に深く関わっています。便秘や下痢などの腸のトラブルがあるとせっかく摂取したセロトニンの材料が使われずに排出されてしまいます。
ビタミンAは腸管の粘膜を健全に保つとともに抗酸化作用があります。ビタミンB群はリンパ球の増殖に関わります。ビタミンCも免疫反応を整え、抗酸化作用にも有用です。
☆ビタミンAを多量に含む食物・・・レバー、あん肝、ホタルイカ、ギンダラなど

前回、野菜や果物からだけでは十分量を摂取することは困難な場合は、ビタミン剤などのサプリメントを利用する方法があるとのお話がありましたが、この場合どんな事に気を付ければよいですか?

前回お話したように、食べ物からだけでは充分でないビタミン類はサプリを利用することも必要な場合があります。その時気を付けることについてお話します。
ビタミンは大きく分けて「水溶性ビタミン」「脂溶性ビタミン」に分けられます。
水溶性のビタミンは、ビタミンB群や葉酸、ビタミンCなどです。 
水溶性ビタミンは、水に溶けやすい作用をもち、多量に摂っても尿となって体外へ排泄されてしまうので過剰摂取の心配は殆どありません。そういった意味では、毎日、しかも小分けにして摂ることが必要といわれています。

脂溶性のビタミンはビタミンA、D、E、Kです。
脂溶性ビタミンは、体内に蓄積されるので過剰摂取に注意が必要といわれています。
明らかなビタミン過剰症として報告があるのは、ビタミンAやDの場合です。

脂溶性ビタミン過剰症
  • ビタミンA:脳圧亢進、四肢の痛み・腫脹、肝障害
  • ビタミンD:高カルシウム血症、腎障害

まとめ

  1. ビタミンは体内で作り出すことができないので、食事で取り入れなければならない。
  2. 食事からだけでは不足する場合、サプリメントも有効である。
  3. 水溶性ビタミンは、摂りすぎても問題ないが、脂溶性ビタミンを摂りすぎると障害が起こることもあるので注意。

関連タグ:ビタミン ラジオ 心療内科 片山先生 

ドクターデータ

片山 真一(かたやましんいち) 医師

心療内科クリニック リュミエール 院長。
おひるーなクリニックの偶数月第1水曜日担当ドクター。

施設名心療内科クリニック リュミエール
住所広島市中区西白島町20-15 メディカルプラザ西白島1F
電話082-212-2000
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