文字サイズ
  • 文字サイズ大
  • 文字サイズ小

冬でも大切、水分補給


放送を聴く

放送日

放送:2017年12月20日(水)
ゲスト:津谷内科呼吸器科クリニック 理事長 津谷隆史 先生
パーソナリティ:おだしずえ、井筒智彦


今日は「冬でも大切、水分補給」についてです。
広島県医師会常任理事で、津谷内科呼吸器科クリニック理事長の 津谷隆史先生にお話を伺います。先生よろしくお願いいたします。


今回のポイント

どうして冬も脱水症状が起きるの?
脱水症状に注意すべき、身体からのサインは?
脱水かな?と思ったら、まずどうすべき?

冬場に意外と脱水症状になると聞きます、 脱水症状とは?

私たちの体はその大半が、血液や消化液、リンパ液などの「体液」、つまり水分で成り立っています。体液は体内に入ってきた水分量と、体外に出ていった水分量に変わりがないことでバランスが保たれています。このバランスが崩れて、体液が不足した状態を「脱水症状」と言います。
人体の60%は水で構成されており、そのうち40%が細胞内、20%が細胞外に存在します。
細胞内外を問わず体内から水分が急速に失われた状態が脱水症状です。

では、冬場の脱水症状の原因は?

夏場の脱水症状は汗によるものです。しかし、冬場の脱水症状は乾燥によるものなんです。夏場は「熱中症」、冬場は「脱水症」といいます。

脱水症状になると、血液量が減少し血圧も低下し、消化器官や肝臓等を巡っている血液量も減少してしまいます。
手先や足先といった末端まで血液がしっかり送られなくなったり、だるさや体調不良が起こる要因にもなります。これが冷え性の原因にもなります。
老廃物を排泄する力が低下したりしてしまいます。また頭が働かず集中力が欠如したり、ボーっとしたりすることもあります。

さらに電解質も同時に失われるため、筋肉や神経組織に悪影響を及ぼし、体にしびれを感じたり、脚がつりやすくなったりすることもあります。

どうして乾燥すると水分が失われやすくなるのですか?

冬場の乾燥した環境では、皮膚や粘膜、あるいは呼気から、特に自覚がないまま水分が失われます。冬は水分を失っている自覚が少ないため、飲料の摂取が減りがちになるんです。

どうして水分摂取が足りなくなるのでしょう?

体感温度が低いと喉の渇きを感じにくくなります。それに、体を冷やしたくないなどの理由で飲料の摂取を控えるようになります。
これらが原因でかくれ脱水脱水と自覚しない)が起こっている場合が多いです。冬は汗をかくことがあまりないため、夏のように顕著に脱水症状であると気付くまでに時間がかかるんです。

脱水症予防のため、日常できることを教えて下さい。

(1)こまめに水分を補給する

特に夜中は脱水症状が起きやすいので、寝る前に水をコップ1杯飲むだけでも、脱水予防が期待できます。コーヒー、紅茶を飲みすぎると、逆にカフェインに利尿作用がありますので、脱水症状が起きることがあります。

(2)乾燥を防ぐために加湿を心掛ける

家の中は50~60%くらいの湿度を維持しましょう。
加湿器を使用したり、濡れたバスタオル等を部屋干ししておいたりすると効果が期待できます。
肌の乾燥を防ぐための保湿も大切です。

冬場に流行する感染症も脱水症の原因とのことですが、予防のために加湿器などによる湿度管理は有効ですか?

室内の湿度は加湿器で50~60%に保つことができます。
冬に流行するインフルエンザ対策にも重要。乾燥するとインフルエンザウイルスが浮遊するため、加湿は有効です。
冬に流行する感染症もさらなる脱水を来し、脱水症の発症原因のひとつとなります。

冬場の感染症にかかってしまった時に気を付けることは?

冬の感染症の代表インフルエンザ、ノロウイルスなどの嘔吐・下痢症、インフルエンザやノロウイルス、ロタウイルスに共通する症状は、嘔吐や下痢を伴うことがあるということです。これらの症状があると、水分と電解質の両方を急激に失っていくため、脱水症状が起きやすくなります。さらに発熱症状も重なると、発汗し、脱水が進行します。

脱水症の具体的な症状は?

カラダのサインは「カサ」「ネバ」「ダル」「フラ」

「カサ」は、手先などの皮膚がカサカサすること

「カサ」は、手先などの皮膚がカサカサすること。空気乾燥を意識する段階で、水分と電解質を摂る必要があるサイン。

「ネバ」は、身体の乾燥サイン

脱水の始まりです。症状として、口の中が粘る。食物が飲み込みにくい=水分不足状態が起こっている。この段階では、発熱がある場合もあり、おう吐や下痢が発生していなくとも、水分を少量ずつ口に含むことをお勧め。

「ダル」は、やる気や活気の低下

脱水症の初期から現れる症状。下痢やおう吐でダルさを感じている場合、カラダは水分を欲しがるが、水分だけでは、体液中の電解質濃度が下がってしまう。失った体液の補給として電解質(塩分)が必要な段階です。

「フラ」は、めまいや立ちくらみ、フラッとする状態

熱中症でも重症度判定に「フラッとする」という項目があります。「冬脱水」でこのサインが出たときは、脱水症がかなり進行している状態。ほっておくと脳症状=血圧低下や、水分だけを摂ると体液中の電解質濃度が下がってしまう。すぐに水分と電解質を摂取し、改善しない場合は医師の判断を。

便秘は脱水からも起こります。

便秘の要因のひとつは、便に含まれる水分が減ってきていること。水分は飲水やお茶などからだけではなく、食事からも摂取しています。3度の食事がきちんととれていること、また食事からの水分・電解質の摂取が十分出来ているかも確認しましょう。

皮膚の弾力は、水分にも影響を受けます。

皮膚の弾力性がなくなってきているということです。皮膚に十分な水分が含まれていれば、つまんだ皮膚はすぐにもとの状態へ戻ります。

むくみは「かくれ脱水」のサインです。

むくみは血管内の水分が減ってきているというサイン。体液のうち、カラダの機能維持に役立っていない水分が血管外に溜まり、むくみとして出ているのです。本来、血管内にあって機能維持に役立つ水分が、その分だけ減っている(脱水状態)ということになります。

では脱水症になってしまった場合はどうすればよいですか?

経口補水液を飲んで下さい。水分吸収速度が速く、電解質と糖質の配合バランスを考慮し作ってあります。1本で味噌汁1杯位の食塩、1.46gが含まれています。
そのほか、スポーツドリンク、点滴も有効です。

脱水症の他に、水分不足により引き起こされる症状はありますか?

脳梗塞や心筋梗塞が挙げられます。

ドクター
こまめに水分補給をしてくださいね。

 

まとめ

  1. 夏場に比べ、冬は汗をかきにくく脱水を感じにくいので、喉が乾いていなくても水分補給をこまめにすることが大事。
  2. 加湿器で部屋の湿度を管理するのも有効。
  3. 身体からのサインを早い段階でとらえ、水分、塩分を補給しましょう。

関連タグ:喘息 せき 内科・呼吸器科 津谷先生 

ドクターデータ

津谷 隆史(つや たかふみ) 医師

津谷内科呼吸器科クリニック 理事長。
おひるーなクリニック偶数月第3水曜日を担当。

施設名津谷内科呼吸器科クリニック
住所広島市東区牛田早稲田一丁目6-3
電話082-221-5463
RCC情報
会社情報 採用情報 個人情報保護への取り組み 著作権とリンク 情報通信セキュリティ方針国民保護業務計画ご意見・ご感想
関連会社
RCC文化センターRCCフロンティア|オレンジシステム広島|中国新聞グループwebJNN系列放送局
PR
RCC中古車展示場MEGARCCリフォームセンター
広島県日韓親善協会
Copyright (C) RCC BROADCASTING CO.,LTD. All rights reserved.