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男性更年期障害について


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放送日

放送:2018年2月7日(水)
ゲスト:心療内科クリニック リュミエール 片山真一医師
パーソナリティ:おだしずえ、井筒智彦

今日は「男性更年期障害について」です。
今日は、心療内科クリニック リュミエール 片山真一院長にお話しを伺います。

今回のポイント

  1. 男性にも更年期障害があるの?
  2. 原因は?
  3. どんな症状が出るの?

男性更年期障害とは?

更年期障害といえば、一般的には女性の更年期障害のことがイメージされがちですが、実は男性にも更年期障害があります。男性の更年期障害は女性と違ってまだ認知度が低く、複雑で色々な症状が出るため、自分が更年期障害だと気付かれない方が多いようです。

この男性の更年期障害は、「LOH症候群(late-onset hypogonadism:晩期発生型 性機能低下症)」ともいわれ、男性ホルモンである“テストステロン”が大きく影響しています。
人生で一番テストステロン値が高い時期は20代で、中高年になってくるとこの男性ホルモンは徐々に減少します。一般的に男性ホルモンの減少というと性欲減退やED(勃起不全)などと結びつけられるだけで、軽く捉えられがちです。しかし、日本では600万人の潜在患者(成人男性の9人に1人)がいると推計されています。

しかも、男性ホルモンは性的な部分だけではなく、精神的にも身体的にも多大な影響を及ぼしていて、減少の影響は思いもかけないところまで及びます。たとえば、男性ホルモンが少ないと、やる気の減退などのうつ症状のほか、身体面では筋肉痛、心筋梗塞や脳梗塞リスクの上昇などが更年期障害の症状としてあらわれるなど、一見テストステロンと関係のないように思える身体のさまざまな不調とも密接に関わっていることが多いのです。

男性更年期障害の症状にはどのようなものかさらに詳しくお願いします

男性更年期障害の症状は、大きく分けて「性」「体」「心」の3つに影響を与えます。それぞれの具体的な症状をお話しします。

①「性」に関わる症状
テストステロンは異性を惹きつけるフェロモンを発生させる働きもあり、ドーパミンという興奮作用のある神経伝達物質を増やす効果もあります。また、勃起とも関係が深く、その減退はすなわちED(勃起不全)や性欲の減退、頻尿とも直結しています。

②「体」に関わる症状
テストステロンは筋肉や骨を大きくし“男らしさ”を形成するために必要なホルモンです。それが減少することにより、筋力の低下やそれに伴う筋肉痛、疲労感があらわれます。  
また、運動不足などだけでなく、テストステロン値が下がってくるだけでも、内臓脂肪が増えてきます。年をとってからメタボを指摘された方は要注意です。
さらに、ホルモンのアンバランスから自律神経失調症となり、ほてり(ホットフラッシュ)、発汗、頭痛、めまい、など症状も現れます。

③「心」に関わる症状
テストステロンにはネガティブな感情が湧くのを抑える働きがあります。テストステロン値が低いと うつになりやすいという研究結果も出ています。
脳にはこれまで経験してきた恐怖や悲しみをストックしている扁桃体と呼ばれる部分があります。この扁桃体には、男性ホルモンとストレスホルモンであるコーチゾールが作用します。普段、男性ホルモンは扁桃体にしっかりと蓋をしているのですが、男性ホルモンが減ってコーチゾールが相対的に増えると、この偏桃体が活性化して不安や悲しみが忍び寄ってくるといわれています。
それにより、健康感の減少や不安を感じたり、ささいなことでいらいらしたりすることが多くなります。
また抑うつや不眠、それに伴う集中力の低下や記憶力の低下なども引き起こされます。

男性ホルモン減少の原因は加齢だけでしょうか?

男性更年期障害の1番の原因は、先ほども申しましたように、男性ホルモンであるテストステロンが加齢に伴い低下することです。ただ、このテストステロンの低下は不規則な生活、運動不足、過量のたばこやお酒、会社や家庭でのストレスやなども原因で減少に拍車がかかると知られています。実際、現代社会では60歳以上の年代よりも、40~50歳代の方の方がテストステロンの分泌量が少ないという、ショッキングなデータが報告されています。これも仕事や家庭でのストレス、運動不足、不摂生な生活や食事の習慣などが原因になっていると思われます

男性更年期障害の治療法は?

担当する診療科としては、泌尿器科が中心になりますが、事前に男性更年期の対応してもらえるかを確認したほうがいいかもしれません。男性更年期外来やメンズヘルスを専門に掲げている病院もあります。
治療法としては、テストステロンの補充療法を行うことがあります。しかしテストステロン補充療法にはすべての更年期障害に適応されるというわけではありません。
そのため男性更年期障害の場合、症状に合わせて、抗うつ剤や抗不安薬、ED治療薬などを組み合わせた治療が行われます。漢方薬による治療もそのうちの1つであり、八味地黄丸(はちみじおうがん)や補中益気湯(ほちゅうえっきとう)などの漢方薬が男性更年期障害では用いられることが多いです。
また、職場や家庭などでのストレスも大きな原因となっている場合は、カウンセリングなども有効です。

男性更年期の症状改善や予防のために、どのようなことを心がけて生活すればよいでしょうか?

男性の更年期障害と診断さると、まず男性ホルモンの低下を防ぎ、分泌を高めるために生活環境の見直しをお勧めします。ポイントは、競い合う、運動、睡眠、ストレスをためないようにする、食生活の5つです。

「競い合う」

ゴルフやテニスなどのスポーツをする、囲碁や将棋のようなゲームをするなど、仲間と競い合うようにすることで、男性ホルモンが分泌され、症状の改善が期待できます。また、展覧会に作品を出品する、カラオケをするなど、人から評価される趣味をもつことも有効です。。

「運動」

運動して体の大きな筋肉に刺激を与えると、男性ホルモンの分泌が増えることがわかっています。腕立てやスクワットなどの筋力トレーニング、階段の上り下り、少し息切れするくらいの速さで歩くなどの運動を、毎日10分程度でもよいので継続することが大切です。

「睡眠」

男性ホルモンは朝に高くなり、夕方に低下するという特徴があります。これは、眠っている間に男性ホルモンが分泌されるためです。不眠症などで十分な睡眠がとれなくなると、男性ホルモンの値が低いままになってしまうので、しっかりと睡眠をとりましょう。

「ストレスをためないようにする」

過剰なストレスがかかると、男性ホルモンを作る能力が落ちてしまいます。ゆっくり入浴する、休日に遠出して温泉につかる、趣味を楽しむなど、自分なりのストレス解消法をもつようにしましょう。

「食生活」

男性更年期障害は、食生活や生活習慣を変えることで、症状が軽くなる場合もあります。食生活で心がけたいのは、肥満を解消することです。
男性更年期障害になると、肥満になりやすくなりますが、肥満自体も、男性ホルモンの「テストステロン」の働きを妨げるので、更年期障害の症状をさらに悪化させる要因になります。

肥満の解消には、何よりも食べ過ぎないこと。腹八分目を心がけるとともに、よく噛んでゆっくり食べる、ながら食いをしない、間食を控えるなど、太りやすい食事のスタイルを改めましょう。

亜鉛やネバネバ食品がおすすめです。亜鉛には、男性ホルモン・テストステロンの分泌を促す効果があります。カキやワカメ、サバ、アジ、イワシなどの海産物や、卵の黄身、粉チーズ(パルメザンチーズ)やゴマなどに亜鉛が多く含まれています。
また、納豆やオクラ、山芋、ナメコなどのネバネバ食品には、タンパク質を効率よく消化・吸収させ、ホルモンの活性化にも役立つと言われる物質が含まれています。これらの食材を積極的にとるようにしましょう。
ただし栄養素とは、単独で作用するのではなく、すべての栄養素が体の中で充足して、相互に作用しながらその効果を発揮するものです。亜鉛やネバネバ食品さえ摂っておけば大丈夫というわけではないので、そのほかの栄養素もバランスよく摂るよう心がけてください。

まとめ

  1. 男性更年期障害は、男性ホルモン「テストステロン」の減少が原因と言われている。
  2. 適度な運動、食べ過ぎないこと、ストレスをためないことなどが、予防につながるといわれている。

関連タグ:更年期 心療内科 片山先生 

ドクターデータ

片山 真一(かたやましんいち) 医師

心療内科クリニック リュミエール 院長。
おひるーなクリニックの偶数月第1水曜日担当ドクター。

施設名心療内科クリニック リュミエール
住所広島市中区西白島町20-15 メディカルプラザ西白島1F
電話082-212-2000
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